Vtuberはナマモノなのか?
こんにちは。オイルドリンカーと申します。
この度、なんとVtuberオンリーの同人誌即売会の開催が決定したようです。
ハイ、どーも!
— 「Youに夢中!」バーチャルYouTuberオンリーイベント (@vtuber_cdef) 2018年3月11日
バーチャルYouTuberオンリーイベント「Youに夢中!」です!
この度、6月16日(土)横浜産貿ホール・マリネリアにて
バーチャルYouTuberの二次創作を対象にした同人誌即売会の開催が決定しました!https://t.co/uKsTbH5fHl pic.twitter.com/NxWodIQjrH
個人的には、早すぎたような、遅すぎたような...という感じです。
6月までまだ時間はありますが、時期的に考えると今出揃っているVtuberあたりまでで同人誌が書かれるんじゃないかと思います。(同人誌の類を書いたことがないので、どれくらい時間がかかるか具体的には分かりませんが)
しかし、届木ウカ様がこのようなツイートをしていました。
ていうか同人オンリーが公に告知されるってことはやっぱり僕達ってnmmn扱いではないんだね!?ド真ん中だと思ってたけど……まあファンの皆さんとVtuberさんがやりやすい方でいいよね!
— 届木ウカ/バーチャル美少年Youtuber (@todoki_uka) 2018年3月13日
この問題は僕もちょっとだけ考えたことがありました。
少しだけ説明すると、アーティストや俳優、スポーツ選手などを代表する実在の著名人を扱った二次創作物は「ナマモノ(生モノ、nmmn)」と呼ばれ、一般の漫画やアニメに比べデリケートな扱いが要求されます。詳しくは下リンクをどうぞ。
個人的な考えですが、この問題に結論は出せないと思います。
この問題は、「何がナマモノとそれ以外を分けているのか」という部分に触れないと恐らくなにも解決しないと思います。
ナマモノとそれ以外の区別が「自我があるか否か」にあるかと言われれば、答えはNoです。なぜなら、アニメキャラにも人格はあるから。
アニメキャラは我々から見ると設定を与えられた1キャラのようですが、その作品の中では自我があり、人格があります。自分の意思で行動しているわけです。当たり前です。
我々は彼らのキャラクター、つまり彼らの人格に惹かれて時に推し、時にガチ恋するわけです。だっていくら造形が素晴らしくても設定画だけ渡されたら好きになれないでしょ?
とすると、ナマモノとそれ以外の境界はどこなのか。
ここで、特撮や舞台に注目したいと思います。
特撮や舞台、ドラマといった、生身の人間が演じる作品は、「半ナマ」と呼ばれ、文字通りナマモノとそれ以外の中間の立ち位置となっています(リプでウカ様から聞いて知った)。
しかし、声優が声を演じているはずのアニメは当然ながらナマモノではありません。
それでは、このふたつの差はどこにあるのでしょうか。
私は、「そのキャラのガワ(外見)がリアルな人間であるか否か」というところにあるのだと思います。
人間は視覚に全情報の8割を頼る生き物です。
これはあくまで私の推測の域を出ないのですが、キャラクターを見た時にガワが実写だった場合、人はそのキャラクターを「現実世界に暮らす1人の人間」として捉え、その個人のプライベートな部分を尊重するように考えるのではないでしょうか。
同様にアニメキャラの場合は、「他世界に暮らす空想のキャラクター」として捉えるのだと思います。いくら作品中では人格があるとはいえ、我々の現実世界には存在しない訳ですから、プライベートが云々という話は当てはまりません。
この理屈で行けば、Vtuberはナマモノではないと言うことになります。実際、オンリーイベントが行われるということ自体が、人々がVtuberをアニメに類するものと考えている証拠でしょう。
しかし、Vtuberという存在はここには当てはめることが出来ません。なぜなら、彼らは言うなれば「現実世界に暮らす空想のキャラクター」であり、アニメや特撮のキャラと違い我々と同じ世界に生きているからです。
メタな話をしてしまうと、Vtuber自身は、設定によって作り上げられた仮想のキャラクターであり、その点ではアニメキャラと同じです。しかも、その多くは魅力的な外見や強い個性を持っています。
そのため、キャラクターを自分の想像力で使役する二次創作にとっては格好の素材であることは間違いありません。
しかし、彼らは現実世界において1つの人格を有している点でアニメキャラと大きく異なります。
彼らに心がある以上、我々はナマモノと同様の繊細な扱いを持って、Vtuberの二次創作に取り掛かる必要があることは間違いありません。
多くのVtuberは、普通の俳優やアーティストにない大きな長所を持っています。それは、視聴者とTwitterなどを通じて気軽にコミュニケーションが取れるということです。
これからオンリーイベントやコミケなどが迫り、Vtuberの二次創作を作ろうとする人も増えると思います。
その中で、Vtuber側から二次創作のガイドラインを出すことや、制作者がVtuberに二次創作が可能かどうかを聞くことでトラブルを避け、何よりもVtuberを傷つけないようにすることが不可欠だと思います。
今、多くのVtuberが、視聴者から心無いコメントや性的なコメントを受け、質問箱の閉鎖などの事態に陥っています。
新作のコメント欄が荒れていたので該当コメを消しました。辛いと嘆く人に心の無い言葉を投げかけるのは辞めて下さい。弱ってる人をわざわざ袋叩きにする行為は自分が優越感に浸りたいというとても見苦しい自己顕示欲です。許しません。
— 万楽えね@バーチャルYouTuber (@maguraene) 2018年3月12日
動画を作っているVtuberは、その事が原因で動画投稿を辞めてしまうかもしれません。誹謗中傷やセクハラによって何か生まれるものがあるでしょうか。ほんのわずかな自己満足を得るために他人に与える代償はとても大きい。
我々視聴者にとってVtuberは友達のように近しい存在だが、その一方で神のように尊いということを自覚し直すべきです。
投げ銭をすることやCFに参加する事は勿論良いことですが、必須ではありません。
その代わり、我々視聴者はVtuberが気持ちよく動画投稿できるように常に配慮しなければならない。この心掛けを忘れないことが絶対に必要です。これは二次創作でも全く同じだと思います。
Vtuber自身が楽しめるような二次創作が多く生まれることを期待しています。実際、二次創作を楽しみにしているVtuberは多いのではないかと思います。僕も楽しみにしています。
つかえそうな どうが
— そらのももか@バーチャルYouTuber (@sorano_momoka) 2018年3月11日
みんなおやすみ pic.twitter.com/Ah6Cd0wLUA